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正岡 聖; 中村 龍也; 山岸 秀志; 曽山 和彦
JAERI-Research 2002-003, 22 Pages, 2002/02
大強度陽子加速器計画における強力パルス中性子ビームを用いた散乱実験用の2次元中性子検出器(マイクロストリップガスチャンバー: MSGC)の開発が行われており、この検出器では、高い計数率・検出効率・位置分解能,動作安定,大面積化が求められている。本研究ではMSGCのコンバータとしてのガドリニウムの適正を検証した。まず0次元中性子検出器を用いた簡単な実験を行って検出効率を求めることによって、ガドリニウムコンバータの基本特性を調べた。さらにシミュレーションによって、MSCGでのキャピラリープレート配置に関する最適化を行った。その結果、コンバータとキャピラリープレートとの距離は短い方が有利であることがわかり、理論上はガドリニウムをMSGCのコンバータとして使用することが可能であることがわかった。
吉井 賢資
Journal of Solid State Chemistry, 159(1), p.204 - 208, 2001/08
被引用回数:189 パーセンタイル:99.17(Chemistry, Inorganic & Nuclear)GdCrOが大きな負の磁化を示すことを見いだした。この現象は、外部磁場約500Oe以下での弱磁場冷却下で磁化を測定したときに観測された。クロムスピンの弱強磁性秩序は文献どおりに170Kに観測される。この温度以下に試料を冷却すると、160K付近で磁化はいったん正にピークを示し、再び減少する。130K近傍において、磁化の値がゼロとなる。磁化は25Kまで減少し続ける。すなわち磁化の値はマイナス符号を持ち、外部磁化の方向と逆向きである。これは、通常の磁性体の挙動と異なる。25Kでの磁化の絶対値は正符号磁化の最大絶対値の30倍にも達した。本現象は、ガドリニウムスピンがクロムのそれに対して逆方向になっているためと考えた。磁化は25K以下で再び増加し、10K以下では再び正符号となった。
大場 弘則; 柴田 猛順
JAERI-Research 2000-032, 17 Pages, 2000/08
電子ビーム加熱で生成した原子ビームは変動する。原子法レーザー同位体分離や原子衝突実験に原子ビームを用いる時、原子ビーム密度はできるだけ安定していることが望ましい。原子ビーム変動の要因を調べるため、CCDカメラを用いた三角測量法で、ガドリニウム,セリウム及び銅蒸発面のくぼみ深さを測定した。蒸気圧と液面の静水圧との釣り合いから推定したくぼみ深さは測定値と一致した。また、3~4mmのくぼみが形成されると、原子ビームの周期的な変動が始まることがわかった。
山本 俊弘; 三好 慶典
JAERI-Research 99-026, 24 Pages, 1999/03
硝酸プルトニウム溶液の温度が上昇した場合の反応度効果の解析を行った。プルトニウム濃度が希薄になると、0.3eV付近のPuの共鳴吸収での中性子インポータンスが高くなり、それがスペクトルシフトの効果を正にする原因となる。また、Puを含む場合の温度反応度係数への影響も調べた。ガドリニウムを含む場合は高濃度のプルトニウム溶液でも0.3eV付近に中性子インポータンスのピークを持つことになり、正のスペクトルシフトの効果を持つことを示した。定常臨界実験装置STACYで予定されているプルトニウム溶液実験での、温度反応度係数測定のための予備的な解析を行った。STACYでの実験における温度反応度係数の解析を、中性子毒物を含む場合と含まない場合とで行った。
大場 弘則; 柴田 猛順
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 38(7A), p.4258 - 4259, 1999/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)水冷銅るつぼを用いた電子ビーム蒸発では、熱損失が大きく蒸発の熱効率が低いこと、液体金属対流による不安定現象で原子ビームが変動することが知られている。安定な原子ビームを生成させるため、多孔質タングステン製円柱をるつぼ内に置いてハースライナーと組合せて蒸発を試みた。ガドリニウムまたはセリウムを多孔質体に含浸させて蒸発させた。多孔質体を用いると、加熱面形状が変化しないので蒸発面が一定である。また、液体金属は毛管現象によって加熱面に吸い上げられるだけなので対流の影響がほとんどない。これらのことから、少ない投入電力で多くの原子ビームが生成できるだけでなく、安定な原子ビームが生成できた。また、多孔質体材料に汚染されないことも確認した。
宮部 昌文; 大場 正規; 若井田 育夫
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 31(20), p.4559 - 4571, 1998/10
被引用回数:18 パーセンタイル:66.26(Optics)ガドリニウム原子のリドベルグ系列の質量分解電離スペクトルを観測した。4つのイオン状態に収束する系列をJ=0と1の第2励起準位から測定し、多くの系列で摂動の無い長い系列構造を見出すことができた。この構造の収束極限を解析することにより、ガドリニウムの第1イオン化ポテンシャルを従来より高精度でI=49601.450.3cmと決定した。また個々のリドベルグ状態の同位体シフトを基にして、イオン化ポテンシャルの同位体シフトをIS=-7720mKと決定した。
宮部 昌文; 大場 正規; 若井田 育夫
JAERI-Research 98-028, 25 Pages, 1998/07
共鳴電離分光法を用いてガドリニウムの自動電離リドベルグ系列を観測した。1価イオンの第1、第2励起状態に収束する系列をJ=0の中間準位から観測し、主量子数n=35付近に、共鳴ピークの左右非対称性が反転する特徴的な摂動構造を見出した。この摂動構造を位相シフト基底MQDT法によって解析し、リドベルグ状態、摂動準位、連続状態間の相互作用を決定した。この結果、摂動による電離スペクトルの変形によって、局所的に非常に強い自動電離遷移が生じる可能性があることを見出した。
柴田 猛順
日本における同位体分離の歩み, 0, p.366 - 373, 1998/03
同位体分離特別専門委員会第100回記念出版でガドリニウムの同位体分離についてを執筆することになった。この中で、ガドリニウムやウランの同位体分離を行うのに必要な、イオン回収機構の解明、蒸発部生成プラズマの研究、原子ビームの原子励起温度の研究、電荷移行反応の研究などについて述べた。
大場 弘則; 柴田 猛順
Proc. of 6th Workshop on Separation Phenomena in Liquids and Gases (SPG'98), p.241 - 245, 1998/00
水冷銅るつぼを用いる通常の電子銃蒸発源は熱損失が大きく蒸発効率が低いこと、原子ビームが蒸発面での液体金属対流による不安定現象で変動することが知られている。これらを改善するために、多孔質体とハースライナーを用いた蒸発を銅、ガドリニウム, セリウムについて試みた。ハースライナーは遮熱しているため、熱伝導によるるつぼへの熱損失が低減できるので、少ない投入電力で表面温度を高くできる。さらに蒸発の生じる多孔質体表面では、対流や液面のくぼみが形成されない。今回の試験で、少ない投入電力で高密度でかつ変動がないこと、多孔質体材料に汚染されないこと、クラスターが生成しないことが見いだされ安定した原子ビーム生成が可能となった。
宮部 昌文; 大場 正規; 若井田 育夫
JAERI-Research 97-078, 28 Pages, 1997/10
共鳴電離分光法を用いてガドリニウムのリドベルグ系列の質量分解電離スペクトルを観測した。6つのイオン状態に収束する系列を、J=0,1の10個の第2励起準位から測定した結果、多くの系列で摂動のない長い系列構造を見出すことができた。この構造の収束極限を解析することにより、ガドリニウムの第1イオン化ポテンシャルの値を、従来より1桁以上高い精度で決めることができた。また、同時に得られた各リドベルグ準位の同位体シフトから、第1イオン化ポテンシャル及び励起イオン準位の同位体効果について新しい知見を得た。
加藤 正人; 豊島 光男; 飯村 直人; 上村 勝一郎
PNC TN8410 97-065, 147 Pages, 1997/03
水炉用MOX燃料の高燃焼度化を達成する方策として有効な,ガドリニア添加MOX燃料の照射挙動及び健全性評価を目的に、ノルウェーのハルデン炉で行う照射試験用燃料として中空ペレットスタックの中空部にガドリニア棒を挿入したDuprexタイプ燃料を含む24本の燃料要素を製造した。本報告書では、照射試験燃料製造の過程で得られた種々の知見について、ガドリニア棒の開発、燃料ペレットの製造及び燃料要素の加工の各段階に分けてまとめた。1. ガドリニア棒の開発バーナブルポイズン量を同一に保ちながら、セラミック棒の強度を保持するためGd2O3棒以外に、希釈材を添加した太径の棒も開発することにした。そのため、希釈材としてZrO2を採用した。Gd0.405Zr0.595Oy、Gd0.5Zr0.5Oyの試料を製作し、融点、熱安定性等の測定を行った。融点はそれぞれ、2510及び2360を得、Gd0.405Zr0.595Oyは蛍石型構造が安定で、1700まで形状変化がなく、Gd0.5Zr0.5Oyはパイロクロア構造が現れることを確認した。また、照射材料としてGd0.405Zr0.595Oy及びGd2O3の細径長尺棒を押し出し成形で製作し、1700まで形状が変化しないことを確認し、照射材料として十分に供与できることを確認した。2. 燃料ペレットの製造(1) 使用する原料粉末の焼結特性を把握し、対策を施す(本試験においては、使用するPuO2粉末を粉砕することにより焼結性を向上させ、一方の天然UO2粉末は、800で熱処理することにより焼結性を抑制し両者の焼結時の収縮特性を合わせた。)ことによりペレット密度約95%TDを得ることが出来た。(2) ウイズドロアル式プレス機での成形時の上下圧バランスの状態を、上パンチ停止後にダイ停止させることにより、焼結後のペレット形状が台形になるのを防ぐのに適切な条件であることを見い出した。3. 燃料要素の加工ガドリニア棒入り燃料要素の製造は、半自動で行ったことから特に問題は発生しなかった。しかし、今後、大量生産を可能にするためには、自動化は不可欠である。そのため、設計段階での工夫が必要である。特に、ガドリニア棒径と中空ペレットの内径の差は、自動化レベルとの兼ね合いで最適化を図る必要がある。
大場 弘則; 雨川 和博; 柴田 猛順
JAERI-Tech 97-020, 30 Pages, 1997/03
原子法レーザー同位体分離では、電子ビーム加熱により分離対象金属の蒸気流を生成させる。このため、蒸気流利用効率を向上させる技術開発のための基礎データとして、蒸発角度分布特性を知ることが極めて重要である。ここでは、電子銃蒸発源により生成した蒸気流の角度分布を、アルミニウム、銅、ガドリニウム、セリウムについて秤量法で測定した。また多孔質体から生成させた蒸気流についても分布を測定した。測定分布はcos(nは分布指数,は法線からの角度)で表すことができ、nは1から3または4に蒸発量増加に伴い変化した。多くの試料についてnは蒸着速度の0.25乗に比例することを確認した。多孔質体からの蒸発で極端に高い密度では余弦則では表現できないことがわかった。蒸発のクヌーセン数Kを用いると、各試料の指数nは共通の定数を用いてn=Kで表せた。
宮部 昌文; 若井田 育夫
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 30, p.4193 - 4206, 1997/00
被引用回数:10 パーセンタイル:49.8(Optics)単色電離遷移の研究は原子高励起準位の探査やレーザー微量分析への応用、などといった観点から重要である。本研究ではガドリニウムの単色電離遷移を530~635nmの範囲で調べ、72個の遷移を見出した。またポンプ-プローブ法を用いて各遷移の始状態を調べ、これらの遷移が、共鳴準位1個を介して電離する3光子吸収遷移であることを明らかにした。さらに単色遷移の質量分離スペクトルから得られる遷移の同位体シフトが、介在する共鳴励起準位の同位体シフトと良く一致すること、これによって高励起順位の同位体シフトを簡単に測定できることを明らかにした。
宮部 昌文; 若井田 育夫; 有澤 孝
Z. Phys., D, 39(3), p.181 - 187, 1997/00
ガドリニウムのレーザー同位体分離では、輻射寿命や分岐比、振動子強度などが重要な物理量となる。そこで、3段階電離スキームの第1,第2励起状態となる15000~19000cm及び32000~36000cmに存在する準位の寿命と、第1励起遷移の分岐比を、多段階共鳴電離分光法で測定した。寿命は40個の準位で測定し、報告値との一致を確かめた。分岐比はfds(D)J=2~6の基底項状態から励起する19個の遷移で測定し、寿命の測定値と合わせて振動子強度に換算した。得られた値の多くはユリスの報告値より大きく、コマロフスキや西村の報告値より小さい値になった。
飯村 直人; 小幡 真一; 野上 嘉能; 豊島 光男; 関 正之; 深川 節男; 大内 隆雄
PNC TN8410 96-198, 235 Pages, 1996/06
水炉用MOX燃料の高燃焼度化(燃焼初期の出力ピーク低減及び燃焼中の出力変化低減)を達成する方策として有効な、ガドリニア添加MOX燃料の照射挙動及び健全性評価を目的に、ノルウェーのハルデン炉で行う照射試験用燃料要素24本を製造した。製造した燃料要素はMOX及びUO2燃料であり、MOX燃料要素20本は、中空ペレットスタックの中空部にガドリニア棒を挿入したDuplexタイプ燃料(8本)、燃料中心温度測定を行うための計装を取り付けた中空ペレットタイプ燃料(7本)及び中実ペレットタイプ燃料(5本)である。また、UO2燃料要素4本は、全て中空ペレットスタックの中空部にガドリニア棒を挿入したDuplexタイプ燃料である。その他の燃料仕様パラメータにはペレット・被覆管ギャップ幅(=ペレット・外径3水準)、ガドリニア棒の組成及び外径(=中空ペレット内径・2水準)がある。尚、燃料ペレットの形状は、中空ペレットはチャンファ付、中実ペレットはディシュ・チンファ付である。各燃料要素の上部プレナム部には、プレナムスプリングが配されており、各種の計装付き端栓を取り付けた後に5kg/cm2・aの圧力でヘリウムを封入し、溶接密封した構造となっている。本報告書は、製造時及び品質検査時の詳細なデータ(サーベランスデータ)を収録したものである。
宮部 昌文; 若井田 育夫; 有澤 孝
Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 29(18), p.4073 - 4080, 1996/00
被引用回数:12 パーセンタイル:58.28(Optics)ガドリニウムの高励起状態は、レーザー同位体分離や微量分析で利用可能な、高効率電離スキームを選び出す上で重要である。そこで共鳴電離法と光ガルバノ法の同時測定によって、高励起状態の探査を行った。2つの方法で探査できる準位の感度は、準位の寿命や電離断面積、波長等によって変わるため、2つの方法を組み合せる方法の有効性が確かめられた。今回の測定により、31000~37000cmの範囲に90個の奇状態が観測され、うち36個が新しい準位であった。得られた準位のJ値をJの選択則に基づいて決定した。
石川 勇
Radioisotopes, 45(5), p.349 - 350, 1996/00
高温・高圧での反応を利用する石炭液化技術では、その苛酷な条件下における液化反応器内の混合状態、滞留時間分布などの情報取得にRIの技術が使われている。特に最近では、放射性トレーサを利用する方法よりも非放射性トレーサとカリホルニウム-252中性子源との組合せによる中性子吸収法が用いられていることを紹介している。この報告は、石炭液化技術の分野で、液化反応器内でのスラリーの挙動解析と反応器の設計に重要な情報を得るための放射性及び非放射性トレーサによる実験研究報告の概要をレビューとしてまとめたものである。
宮部 昌文; 若井田 育夫
Resonance Ionization Spectroscopy 1996 of Air Conference Proceedings 388, 00(00), p.319 - 322, 1996/00
AVLISは原子炉の可燃性毒物であるガドリニウム157などの同位体分離に有用な方法である。その電離スキームを設計するには、原子の精密な分光データが必要であるが、これまでに報告されているエネルギー準位や光吸収断面積のデータは極めて少ない。そこで我々は3段階電離の最適スキームを選び出すための分光実験を行った。中間準位の探査は31000cm~37000cmの範囲で行い、33個の新しい準位を含む90個の奇準位を観測した。各準位のJ値は選択則や偏光組合せによるイオン量の変化から決定した。また準位の寿命や、関与する遷移の光吸収断面積の測定も行った。得られた断面積からスキーム断面積を計算して、幾つかの有望な電離スキームを選び出した。
柴田 猛順; 小倉 浩一
Journal of the Physical Society of Japan, 64(9), p.3136 - 3140, 1995/09
被引用回数:5 パーセンタイル:64.46(Physics, Multidisciplinary)Gd、Ndの対称電荷移行反応では、その原子構造から限られた反応経路のみが可能なことを考察し、これをもとに衝突エネルギー2eV~5keVでの電荷移行断面積を計算した。Gdでは共鳴電荷移行のみの反応しか起こらないのに対し、ネオジムでは数100eV以上の衝突エネルギーで近共鳴電荷移行も同時に起こるため、断面積が大きくなる。また測定値と比較するため、測定時のイオン・原子の準位分布を考慮し、すべての衝突組み合せについての断面積より、有効断面積も計算した。100~1000eVの衝突エネルギーで、絶対値は測定値の約2/3であるが、そのエネルギー依存性はよく一致した。
小倉 浩一; 柴田 猛順
JAERI-Research 95-020, 16 Pages, 1995/03
ガドリニウム原子にパルスレーザー光を照射して2波長2段階共鳴イオン化でガドリニウムプラズマを生成した。レーザー波長を選択して光電子のエネルギーを0.006eVにし、プラズマ生成後40sのプラズマの電子温度をラングミュアプローブを用いて測定した。プラズマの電子温度は0.02eV以下と推定され0.05~0.08eVの原子励起温度よりかなり低いという結果が得られた。本測定時の原子密度が低かったのでプラズマ内の電子・原子間の励起・脱励起反応による電子温度が原子励起温度に近づく現象がみられなかったと思われる。